■「謝れ」に反射的に謝る必要はない
苦情・クレームがあった時、まずはこちらに非があるかないのかを確認する必要があります。 こちらに非がない場合の要求には「ゼロ回答」。不当な要求には一切応じないという姿勢を、スタッフ全員で徹底するべきです。
謝罪も同じです。まだ状況がわからないにも関わらず、相手からの謝罪の要求に対して「申し訳ございません」と安易に謝罪はすべきではありません
それでもとにかく謝らなければならない状況に直面した場合には、「(状況が把握できないが、今のあなたの状況を見ると)ご迷惑おかけしています」確認の上正式な回答をすると伝えるのが良いでしょう。
重要)
ただし、こちらに非がある場合は当然謝罪が必要です。心を込めて謝罪してください。そこにはマニュアルは必要ありません。むしろマニュアル的に謝罪すると状況を悪化させることがあります。自分が謝罪される立場だと想像してみてください。あまりにマニュアル的な対応をされたら「あなた本当に謝罪の意思があるの?」と思いませんか?

 

■「誠意を見せろ」と言われたら、本当の誠意を見せる
「誠意」は心から謝罪することです。憤慨している相手でも、心から謝れば受け入れてもらえます。別に金品がほしいわけではなく、自分の気持ちを分かってもらいたいのです。
それでも「誠意はそんなもんじゃないだろう」と言われたら、それはモンスタークレーマーのサインです。まずは、「当社の最大の誠意は、心から謝罪することと考えております」と伝えてください。それでも引き下がらないようであれば「では、誠意とはどういうものとお考えでしょうか?」と聞いてみてください。もともとその要求を行うことが目的で、一般のお客さまのように困ったことを解決するために連絡してきた人ではないと考えられます。

 

■「納得できない」は決別のサイン
通販やネットショップの場合、最大の譲歩は「返品」か「交換」です。それでも納得せず、「あの会社は○○をくれた」「普通はこんな事をしてくれる」などと言いだしたら、それもモンスタークレーマーのサインです。
  他社と状況は違いますし証拠もありません。相手が言うような対応をした会社が本当にあるのかもしれませんが、それは単に強要に屈しただけです。自信を持って自社のルールに沿って判断・対応を行ってください。自社の判断に対し「納得できない」と言われても、「ご期待にそえず申し訳ありません」と言い続けてください。
相手の勢いに負けて仕方なく商品券を渡すなどといったことは、もっともしてはいけないことです。「前はこうしてもらったのに」「○○さんは○○してもらったって聞いたわよ」というように、同じようモンスターがまたやって来ることになります。やってはいけないことは、やらないと決めることが大事です。

 

■クッション言葉をたくさん知っておこう
「クッション言葉」とは言いたいことの前に付ける言葉で、ビジネスにおいてはさまざまな場面で使われています。「恐れ入りますが」などがその代表的な例です。
相手が激昂している時にストレートにこちらが言いたいことだけを伝えると、相手の感情がさらに高ぶり、手が付けられなくなることがあります。クッション言葉を使って少しでもおだやかにと会話や交渉を続けられるようにしましょう。

  どのように  受付カードも発行せずカウンターへも案内しない  
  どうした  大変戸惑う対応をした  
  罵倒理由     
         
いずれにせよ、窓口担当者に心がけていただきたいのは落ち着くことと、怒らないこと。人間は相手の顔が見えない状態では良心が痛みにくいので、きつい言葉を投げかけやすいのです。顔を合わせて話している時なら絶対に口にしないような言葉でも、電話口だとつい相談社に使ってしまうものです。それを踏まえてカッとせず、落ち着いて対応しましょう。